なツマグ

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堀内さとみ

堀内さとみ●乙女のねがい

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発行:1961年頃 文洋社 花カゴブック7

トビラに “61.5.K.H.” と記されている。Hは堀内だろうけど、Kは…? おそらく本名のイニシャル、さとみのSではないことと絵柄からして堀内先生は男ではないかな!? いずれにせよ牧村和美先生をしっとりさせたような絵がなかなかいいのだ。

美保のママが車で衝突事故を起こして入院。美保はママが歌手なのをきらいだったが、今は自分ががんばらねばと歌手になることに。だが、石岩五郎作曲のデビュー曲「メロン・ファイブ」は売れなかった。美保が兄のように慕っていた南条が作った曲がハワイから送られてくる。その曲「踊る太陽」が大ヒット。美保は人気スターになるが行方不明に。ユミ兄妹の川べりの家に寝かせてもらっていた。そこを発見されて仕事にもどるが、テレビ放送中に倒れてしまう。

二度と舞台で歌えない体になった美保は、元の夢だったデザイナーをめざそうと決意する。美保とかかわっていたユミ兄妹たちにもきっと幸せな日がくるでしょう、で幕。

この頃の芸能界ものらしく最後はその世界をはなれていく。まあそれはよしとしても、ユミ兄妹とか、南条との間をとりもつ親友の水原とその妹・弟とか、石岩といっしょにいる牧村和美先生のようなマンガ家とか、登場人物が煩雑だ。。下敷きとされた小説か映画があり、それに沿っているのだろうけどねェ。。





堀内さとみ●花びら日記

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花びら日記_05

発行:文洋社 定価160円 花カゴブック

牧村和美先生をライトにしたような絵。やや貧弱だがていねいに描かれていて、線が細い分こまかな描写にも思えてなかなか感情移入できる。

姉弟の父が自動車にはねられて死ぬ。よくある出だしだが、この姉弟にとってははじめてのことなので大変だ。。借家をあけわたした姉弟はわずかな荷物とお金をぬすまれ、橋の下の家に住むおじいさんの世話になる。弟・ヒロシがコンロでやけどをする。姉・マチは治療費のために父をはねた貿易会社社長の村中宅にぬすみに入る。が、そこの娘・エリサにみつかり逃げる。

ヒロシはやけど治療ができず、ひきつけをおこす。やりきれないマチは村中宅に火をつける。ヒロシは獣医の世話で親切な医者にみてもらえてたすかる。火事からエリサをすくった家庭教師の英夫はけがをして入院。マチはそこへ見舞いにいって自分が放火したと明かす。英夫には追い出されたが、その妹・京子が親身になって相談してくれた。

マチは警察につかまり少年院行きと決まる。英夫を見舞い、父がマチの父親をはねたことを知ったエリサは、飛び出したマチの父親の方が悪いのだとはわかっても、何とかしたいとマチに会いに行く。だがマチは少年院には行かず、京子が相談していた刑事さんの大阪転職(転勤のことかな)で、その刑事と一緒に住むことになったのだった。エリサたちが会いにかけつけたときは、その車の姿はみえなかった…

最初の流れからすると、
マチお金持ちで足の悪い少女・エリサが友情をはぐくんでいく物語になると思ったけど、そうではなく後半で登場した京子が活躍するのがちょっと意外だったナ。




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