花束に歌あり_01

花束に歌あり_02

花束に歌あり_03

花束に歌あり_04

花束に歌あり_05

発行:エトワール社 定価130円 なかよしまんが物語131 B6判 128頁

日ごろ表紙・タイトル・作者名をクソ扱いしているが、この本の表紙にはちゃんと山口先生の絵がおりこまれていてあてになる。タイトルにある “花束” は、花売りをさせられる由美子の手に常にあるし。でも作者名は、背表紙が「山口盛光」なのにトビラ・奥付は「山口もりみつ」と統一がとれていないゼ。。

作品中に「きんらん病院」とか、アドバルーンに「きんらん社」とか出てくる。
作品の舞台は大阪だが、きんらん社は東京だ。奥付にあるエトワール社の住所は “文京区湯島六”、きんらん社といっしょじゃん。。

1950年代のユーモア系絵柄なのだが、デカ眼の由美子ちゃんにしっかり存在感があって十分感情移入できる。話は、一度大阪へ移動してからは大阪駅のまわりだけ(ちょっとおかしな気もするが…)で完結するもので、やたら
あちこちへ移動する波瀾万丈ものよりいい。

母が亡くなり、由美子は父をさがしに東京から大阪へ。大阪のおじはきびしく花売りをさせられるが、絵かきのクマさん・靴みがきの太郎という仲間ができてがんばる。太郎は横浜から学校の休みを利用して兄を探しにきていた。兄がみつかるが不良仲間からはなれられない。由美子が不良たちにつかまる。不良の親分は由美子の父だった。父と太郎が不良をやっつける。父と太郎の兄は自首。由美子と太郎は父や兄が帰る日をたのしみに
東京横浜へ帰っていくのだった。で幕。