発行:1968年11月頃 若木書房 境界線の子シリーズ3 B6判 159頁
境界線の子シリーズ1のミサもサングラス男も登場しない。雑誌記者の林に似た男は登場するが、亜戸という私立探偵だ。シリーズ2はわからないが、それぞれ独立した話で、境界線だけが共通しているようだ。境界線とは、人間とバケモノ(特殊能力を持っている)の間のことだろう。
髪の白い少年シロは透視能力をもっている。孤児院をでて、山桜サーカスで見せ物になりながらも母をさがす。樹田玲子の母親がシロの母だった。生まれる前から人工天才をつくろうという西村博士の実験材料となり、白い髪のかたわとして生まれたのだ。
母の心を透視したシロはからだから炎を出す。にくしみから生まれたベツの能力だ。止めにはいったあと逃げ出す玲子。それをおいかけていく母。シロは、髪が黒くなっていき、たおれて死ぬ。で、幕。
絵はこなれており、159頁をあきさせず読ませてくれるが、ミサの方が迫力があったなア。