発行:昭和41年8月頃 さいとうプロ
本村先生、さいとうプロへ移っての第一作。どこから移ったかというと、若木書房からだろう。発行時期から推し量れる。
浅井純子はスカッとさわやかでピチピチしている女の子。だから "ソーダラップお嬢さん" というニックネームだ。が、ソーダラップなんて呼ばれてないぞ、、みんなジュンと呼んでるぞ。。
転校してきたジュンは数学の先生・九条高志に惹かれる。かぜをひいた高志の見舞いに行く。高志とその母は、ジュンの亡くなったママの写真を見て驚く。
高志とその母はジュンのパパに会い、ジュンは自分の娘・高志の妹だと明かす。15年前、体をこわした高志の母は、交通事故で夫と子をなくし落胆していたジュンのママに、赤ん坊(ジュン)をあずけたのだった。工事現場で仕事中、足を踏みはずしたジュンのパパは転落してケガをする。気が弱くなったパパはジュンを九条家にかえす決心をする。
林間学校の宿舎でジュンは本当の両親と対面し、事実を知らされる。が、パパが転勤で引っ越す前にと、急いで東京へ帰る。パパと会えたジュンは「死んだママとパパの子供よ」と訴え、パパは自分が悪かったとあやまる。二人が北海道へと立つ特急列車の見送りには、大家の息子・路雄だけでなく、本当のおかあさんもきていた。で、幕。
生みの親より育ての親というよくあるパターン。でも、冒頭でパパはジュンのことを自分の子ではなく、死んだママのつれ子だとつぶやいていた。だから、さらにママの子でもないとは思えなかった。
キレのいい線、さわやかな絵は満足できるのだけど "ソーダラップ" ならではの楽しいシーンがもっとほしかったナ。林間学校なんて、いきなり帰る直前の日から描かれるんですもの。。




