発行:1968年8月頃 若木書房 ひまわりブック421 B6判 157頁
1970年まで続いたひまわりブックのかなり後期。前城由紀はデザイナーのたまごで、主人公としては高年齢なハイティーン。小中学生は雑誌に移行していて、貸本マンガの読者がハイティーン化していたからだろう。ストーリーもそれに合わせ考えさせられるものだったり、ひと工夫あったりする。
由紀がたすけた不良少年は、取引先の田崎紡績社長の息子・澄人だった。もうかかわりになりたくないと思ったが、秘書張本の悪だくみを聞いてしまい、澄人につげる。関心なさそうな澄人。由紀はデザイン盗作の犯人にしたてあげられる。澄人の活躍で濡れ衣ははらされ、めでたしめでたし。
これは、感情が同化する未来の映画だったというオチがついている。そういえば最初にでてくる映画館、入場時コイン投入して3Dゴーグルらしきが出てくる装置はハイテクだったし、2800年らしき文字がスクリーンにあった。それなら157頁もあるので、最後の未来シーンにもう少しページをさいてほしかったな。
由紀がすらっとした八頭身美人で可愛げがなく、あまり感情を同化できないのが残念なとこ。。