発行:1966年2月頃 若木書房 びっくりシリーズ2
手塚プロ(この頃だと虫プロかな)出身かと思わせられる、素直できれいな絵。それで油断して、かなり怖かったのが私でない私だった。この作品はあらかじめそういう絵柄だとわかっていたし、特にびっくりな話でもないので、さして怖くなかった。
中学校をやめ、父親の借金のかたに七光金六家の女中になった京子。謎の部屋に誰かが住んでいる。それは、金六の娘・真理だった。火事で母を亡くした真理、しかも目の前で。そのため気がくるって、火をママと思いこむようになってしまった。
京子は借用証書さえなければと家ごと燃やそうと考える。が、思いとどまった。しかしそのマッチを使って、真理が火をつけてしまう。火事の中から脱出した二人、真理は正気をとりもどし、京子も手術が成功し助かる。普通の少女をにくんでいた七光金六、京子の飲んだくれの父も改心し、めでたしめでたし。