なツマグ

最初のデータ行で一番多い「A5判130頁前後」は省略

佐久間順

佐久間順●仲なおりの橋






発行:1962年2月19日 東京漫画出版社 バンビブック OP.2

佐久間先生は作品中に登場される。男だとわかりチョット残念、、力強い画風や確かな自動車のデッサン力からそうではないかと思ってはいたけど。。

冒頭の登場人物紹介、「パパとくらすルミ子」「ママとくらすナミ子」という表現、あれっ双児なのかな!? とにおわせるくらいでいい感じだ。(登場人物紹介だけで結末までわかってしまうことがよくあるのだ…)

スキー場で出会ったルミ子とナミ子はお互いに持っていたお守りから双児の姉妹とわかる。(ナミ子は小学生の時ママにきいたということだ。すると今は中学生ということになる、、小学生にしか見えなかった…)二人は入れかわって帰り、パパとママをいっしょにくらせるようにしようとする。

京都でママが自動車にはねられる。東京では入れかわったナミ子のまえに、パパが結婚を考えているおばさんがあらわれる。こりゃあママが死んでパパは再婚の線もあるなと思ったが、その一週間後京都の病院、ママは無事でパパと和解してめでたしめでたし。

「仲なおりの橋」だが、橋は出てこない。双児がパパとママを仲なおりさせるかけ橋になるということだろうネ。



佐久間順●母のいる船

母のいる船_01

母のいる船_02

母のいる船_03

母のいる船_04

母のいる船_05

発行:1961年12月頃 東京漫画出版社 バンビブック

ちばてつや先生から派生したと思われる水島順先生風の絵柄。線が太く小学生の少女にピッタリだ。その他の登場人物はやたら団子っ鼻で古いけど、線は生き生きしている。これだけ達者な絵だと別名というか本来のペンネームをもって活躍されているはずだと思う。“佐久間” という姓が作中にでてくるのも、本来のペンネームではないからだと思える。う〜む、下村ひろやす先生かなあ。。“OP.I” と記してあるのは何のことだろう?

ダルマ船でくらす美佐子はトランジスターラジオがほしかった。じいちゃんは “トランジスター” を学用品と思ってすんなりOKしたが、ラジオだと知ってカンカン。勢いで美佐子の父が生きていることを話してしまう。

美佐子は毎土曜日に、父の親友だというおじさんの邸宅にあそびにいくようになる。台風がきた土曜日、船がつく場所の連絡はなく、美佐子は組合事務所へくるようにいわれる。おじさんのクルマでかけつけると、美佐子一家の船が帰ってきていないと。おじさんが小船をかりて一人であらしの海へむかえにでかける。実は美佐子の父親だったのだ。じいちゃんがケガをしたが、母と兄は無事だったもよう。美佐子たちは陸の邸宅でくらせることに。じいちゃんは昼間だけダルマ船で働けるようになり、めでたしめでたし。

【追記】
OPとは「オーパス」で、意味は「作品」、あるいは「作品番号」を表すようだ。“OP.I” は“OP.1” 、つまり “作品番号1” ということ。



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