なツマグ

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小山田いく

小山田いく●ウッド・ノート










発行:昭和60年3月5日〜61年5月5日 秋田書店 少年チャンピオン・コミックス 新書判 全8巻

1984年から1986年にかけてチャンピオンに連載された作品。当時は、だせぇファッション見てらんねだった。が、今読んでみると、カッコイイ! とさえ感じてしまうナ、、ヤレヤレ。。

いかにも1980年代の同人誌な絵柄だが、線の勢い・強弱さは絶妙! eBookJapanの立ち読み版じゃ、解像度が低くこの線の良さが味わえない、、スマホで手軽に読むためにはデータが重いとダメなのだろうけど。。でも、eBookJapanの1巻にはプレ連載・読み切り短編の「ウッド・ノート WOOD-NOTE」が収められていて、小雀高校時代の唐須が九郎と出会った様子が描かれているようだ(立ち読み版なので最後まで読めず、詳しくはわからないけど…)。

私立水瀬高校に転校してきた唐須一二三(からすひふみ)。バード・ウォッチング部に "ウッド・ノート" という名前をつける。先輩の大潟新人と対立しつつも、仲間となっていく。

だんだんと、一話完結型から連載話へ変化していく。

「小雀ウッド・ノート」の野鳥ビデオに挑戦するため、ウミウを見にきた唐須はゆずりと岩場に落ちてしまい、生きのびるためにウミウの肉を食う。二人は退部する。だが、林の火事から鳥たちを避難させ、食った以上の鳥を助けてやると誓い、立ち直る。

恋人のひわクンがトナリで寝て、「ウッド・ノート」も後輩が入ってうまくいっている、この上ないしあわせな生活。だが、
唐須は一人で挑戦したくなり、休学して鳥を見る旅にでることに。

部員が唐須をおいかけていたために、部室にドロボーが入り「ウッド・ノート」は廃部。同好会として出直すことになる。唐須は部に戻り、みんなで小屋を建て「ウッド・ノート」基地とする。

スケバングループをぬけたまりもが「ウッド・ノート」に加わる。まりもの家も部員の井津母とおなじ養鶏場なのだが、彼女は鳥がきらいだった。しかし、部長の拓也を好きになり、鳥も好きになっていく。

鳥の渡り先をつきとめたり、狩猟違反者の逮捕協力をしたりの活躍がみとめられ、「ウッド・ノート」は同好会から部に昇格。

ラストは2年後が描かれる。動物写真家・和木貴彦のアシスタントとしてオーストラリアで仕事中の唐須。そこへ、2年後に集まろうという約束を守るため「ウッド・ノート」の仲間がかけつける。日本中飛びまわっていた唐須をおいかけていたのが、世界規模にスケールアップされた感じだ。オーストラリアの大平原を唐須とひわが駆け寄っていくシーンの見開き、で幕。

ついでに20年後も描いてもらいたい。婚約していた唐須とひわだが、実際はそれぞれ別な相手と結婚し、「ウッド・ノート」内で結婚したカップルもいなくて、みんな平凡な大人として暮らすが、鳥に関して「ウッド・ノート」時代の経験がキラリと光る、、なんてのがシブくていいかナ。





小山田いく●もののけトゥモロウ

もののけトゥモロウ_01

もののけトゥモロウ_02

もののけトゥモロウ_03

もののけトゥモロウ_04

発行:昭和61年10月10日 秋田書店 少年チャンピオン・コミックス 新書判 160頁

昭和61年というとチャンピオンの購読をやめた頃だ。この作品が連載中は「購」はしていたかもしれないが、「読」はとっくにやめていた。。小山田先生のは自然系の作品に惹かれ、その後古本屋でいくつか購入していった。そのうちの1冊である。

12年前、異次元からとばされてきた紫電(雷神)と美風(風神)は、512年後にならないと異次元のかくれ里に帰れない。雲上夫婦に育ててもらい、中学生として暮らしていた。彼らの存在を認めないコンピュータと戦い、勝ったけど家を壊したので東京から富山へ。

そこにはもののけ仲間の木霊と妖チョウや妖怪ハンターがいた。さらに地震とともに山神がやってきた。その陽麻町はかくれ里へ通じやすい空間のキレツがあったので、美風たちは本能的にここへ来たのだった。結局、かくれ里へは帰らず山神たち多くのもののけも陽麻町に住み着く。

変身して古代人のかっこうになり、勾玉を乗り物や武器にする。でも変身後の姿が地味すぎるかな。いや、人間らしいかっこうなのがいいところかもだが。長期連載にならなかったのもその辺か。まあ、ちょうどいいくらいの長さで完結している。

巻末には「ボッシュの地平線」という短編が収められている。



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