発行:1963年4月頃 若木書房 若草文庫19
若草文庫らしく若草色の枠で囲まれた表紙、でも若草文庫って枠なしではなかったかな。この新年度から枠付きになったのだろうか?
山田先生が劇画集団に入られて2ヶ月目の作品。さいとうプロの画風になる直前、それまでの山田画風の完成形と思える、非常にきれいな絵だ。
中学受験がテーマ。クラスのほとんどは区立のA中へ進学するなか、優子と和田さんはS女子学園、村上くんはK大附属中学を受験することに。優子はわがままで強情っぱりな和田さんには負けたくなかった。
和田さんは、先生が優子をひいきしていると憤慨する。たしかに用事を言いつかるし、いろいろ親切にしれくると優子は思う。優子は無記名で投書箱に「ひいきをしないで下さい」と投書する。みんなは和田さんが投書したのだと思う。優子は先生に自分が投書したことを告白に行く。先生はひいきしたつもりはないけど気をつけると。
受験は優子も和田さんも合格するのではと思っていたのだが。。
かぜで体をこわした優子は試験前に寝込んでしまう。何とか試験は受けるが、落ちてしまった。和田さんと村上くんは合格。優子は和田さんからの手紙を受けとる。それには先生から投書のことをきいて、優子を誤解していたと。さらにコネで合格したことも書いてあった。
和田さんを見つけた優子は「こんなこともう気にしないで忘れちゃいましょうね 手紙やぶいちゃってもいいでしょーっ」と。和田さんは涙を流しよろこぶ、で幕。
















