なツマグ

最初のデータ行で一番多い「A5判130頁前後」は省略

森由岐子

森由岐子●一番きれいな人

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発行:1963年2月21日 東京漫画出版社 バンビブック

森由岐子先生にしては目が小さい。ちょっと大石良平先生風。けど上半身は艶のある線で大変魅力的だ。下半身は足がだだ長く布製人形のように見えるのがちょっと残念。この画風を続けてほしかったけど、デカ目になっていく過程の一時的な画風だろうナ。

敏子の母は女中の仕事をことわられる。造花づくりの内職でほそぼそ生活しながら職探しをする。ある日、敏子は母が見知らぬ男の車から明るく降りるのを目撃。母は女学校時代の友達にあって仕事を世話してもらえたという。父は生きていてモンテンルパで捕虜になっているというのに、嘘をついてまで男とあっているとは。妹・桃代にホットケーキを食べさせようと入った喫茶店で、またしてもその男とあっているのを目撃。

いよいよ敏子は母のことが信用できず、うちとけることが出来なくなっていく。友人・真知子の家から帰るときその男が目の前に。男は真知子の父だった。敏子は走り去る。学校でそのことをきいた真知子は両親に話す。それは敏子の誤解で、真知子と敏子の母は女学校時代の友達で、父は車で送っていただけだった。

誤解のとけた真知子と桃代は母の働く結婚式場に。お嫁さんきれいねという桃代、一番きれいなのはお母さんよと思う敏子。で幕。

母が男とあって帰ってきたときは少し髪が乱れていたりして、敏子が疑ったのも案外的はずれじゃなかったようにも思えるぜ〜。。





森由岐子●私ってだめね

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私ってだめね_03

私ってだめね_04

私ってだめね_05

発行:ひばり書房 定価220円

何作目かわからないが、おはなちゃんのシリーズ。

冒頭ページが欠落していてちょっといきさつが不明だが、おはなちゃんは里帰りの途中、出会った少女・かすみのいるどさまわり劇団を手伝うことに。つぶれそうな一座だったが、座長のハンサム息子・道雄が帰ってきて、歌あり踊りあり芝居ありの楽しいショーをして盛り返す。そんな中、道雄は倒れてしまう。何とかがんばり、おはなちゃんが里帰りしても大丈夫なようにかすみにスター教育を始める。そのかいあって劇団は浅草の劇場の専属に。道雄は安心して入院。おはなちゃんはようやく里帰りの急行列車に乗った。

最初はおもしろいのだが、やめていった劇団員が戻ってきてやれやれと思いきや、道雄が倒れるといったありがちなくだりは、おはなちゃんらしさが影をひそめ、無難な運びとなりおもしろくない。ハンサムな道雄に惹かれるおはなちゃん、弟子入りしたいと入ってくる女の子たち、という恋の話は盛り上がらず、おはなちゃんは里帰りの方向だし。。




森由岐子●あんずの夢物語






発行:1969年 ひばり書房 ひばりコミックス 新書判 176頁

あんずちゃんが主人公と思ったが、そんなキャラは出なくて主人公は加代ちゃんだ。"あんず" は、ラストの父のセリフで「青春時代に一度はみる甘ずっぱいあんずのような夢がかなえられたのさ」と出てくるのみ。

河合道場の娘・加代はアメリカかぶれで留学資金づくりのためアルバイトを探す。それにぴったりのアメリカ人の家のお手伝いさんがみつかった。だがその主、エンディ先生は大の日本好きで日本史の先生をしている人だった。でも、ハンサムですてきなので、加代はお手伝いさんをつづける。エンディ先生とはうまくいきプロポーズされるかもというところまでいったが、フィアンセがあらわれてあえなく失恋。

夏休みがおわり学校にいくと、加代のクラスにエンディの弟ディビーが転入してきた。お茶にお花に日本舞踊にとがんばるが、ミス第一高校の冴子にリードされ気味。番長グループにかこまれたディビーを得意の柔道で助けたことで、ディビーの心は加代にかたむく。加代はディビーからプロポーズされアメリカへいくことになり、めでたしめでたし。

絵が非常に冴えている! 話は、女のみにくさが
けっこう出てるのに、あまりにもハッピーエンド、、だけど、まあいっか。。



森由岐子●おはなちゃんのお見合い騒動






発行:ひばり書房 定価220円 お茶目ガイドおはなちゃん2

森由岐子先生の爆笑もの。軽快で、恐怖ものよりいい、、恐怖系苦手だから…。

方言丸出しのおはなちゃんが、社会勉強の為いろいろな家庭の女中をしていくシリーズの2巻目。今回は老舗の料理屋「菊月亭」で住み込み女中をすることに。菊月亭の娘美知子は板前見習いの洋二と愛し合っているが、借金のため、財閥の息子とお見合いしなければならなくなった。そこで、おはなちゃんがかわりにお見合いしてぶちこわすことに。だが、気に入られてしまい、すべてがバレて、追い出される。

おはなちゃんは単身、借金の貸し手で仲人となるはずだった大蔵のもとへ。誠意が通じ大蔵は、借金をもう少し待つことにしてくれた。二ヶ月後、別の家の女中になっていたおはなちゃんは、美知子と洋二に出会う。すべてうまくいって、二人は結婚できるとわかってめでたしめでたし。

小さなコマに、他の人が描いているんじゃないかと思えるような手抜きっぽい絵がけっこうある。逆にページの3分の2に、気合いの入った顔のどアップが多用。このギャップもいいっすね〜!



森由岐子●私は地獄の島を見た

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発行:1979年11月10日 ひばり書房

ヨッコと久人のヨットが転覆。島へ漂流。久人はお化けのような女に愛される。彼らの正体は、新薬失敗により体がくずれた人だった。ヨッコだけ助かるが、島の影響で老化がすすんでおばあさんになってしまった。

断崖絶壁から海に落ちても助かる確率高すぎ。。いや、寿命がのびる薬のおかげもあるのかも。

寿命が三倍にのびるなら、体が多少くずれても十分成功と思うのだが、、くずれのため寿命以前に死んでしまうのだろうな。



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