発行:1963年11月頃 若木書房 ひまわりブック198
太いしっかりした線で描かれた極上の絵。たぶんこの頃が一番太いのではないか。バレエものでしっかりと筋肉を描かれるようになり、バランスは完璧になってレディースものへとつながっていくが、この頃の線にこそ魅力を感じる。が、そうではないしれっとした絵もふくまれておりこちらはいただけない。夫のクドーシゲオ先生のペンが入っている部分ではないかと思うが。。
マキのママは、マキを生むのとひきかえに死んでしまった。今のママが流産して、退院するまでが第一部。歌手のアンナが今のママと関係あると思わせながら。
第二部では、友人村井直次の兄が両者のペンダントからアンナのママをつきとめる。やはりマキの今のママはアンナの実の母だった。村井は新聞記者でスカーフを巻いてキザな印象。よからぬ報道をするのではないかと思ったが、アンナに惚れていて誠実に解決へ導く。パパも理解してくれ、アンナはマキのおねえさんにしようと、でめでたしめでたし。
話はあっさりしたものだが、松尾先生のオシャレ感たっぷりな絵で十分楽しめる、、はずなのだが、最初に書いたようにちょっと違う絵が邪魔しているのがまことに残念。。