発行:1962年11月頃 東京漫画出版社 バンビブック
ひとつのちいさなうたから約二ヶ月後の作品となるが、同名別作者かと思えるほど絵柄が変わっている。だがよく見ると、荒い点描や人物のプロポーションに弘田ひろみ先生らしさを感じる。変わったのは際立った明るいキャラクター・主 人公のナナ、伸びの良い線でアヒル口。顔が横長すぎて、それにつれて肩幅が広く、足先は小さい。俯瞰の構図が多いからかもしれないが。
ナナの家に新任の沢井啓介先生が下宿人としてやってきた。姉・恵美の仕立てものの収入だけで生活しているのかとの質問に、ナナは毎月どこからかお金を送ってくる人があるみたいと。恵美は仕事はたくさんあるのによくるすをするようになっていた。
ナナと銭湯へ行った帰り、啓介先生は暴漢に襲われけがをする。啓介先生のけがが治ったころ、恵美がたおれる。疲労から視力がおとろえこのままだとめくらになる。そのためひとりで医者へかよっていたのだが。
ナナと浜に行った恵美は本当の姉妹ではないことを明かす。毎月一万円送ってくれていたのは、ナナの実の父だと。舟に乗ってみたいという恵美の願いをきいて、啓介先生が小舟をこいで海へ。ナナは浜辺で友人のヒロシとサコから啓介先生をおそった犯人がつかまったことを聞く。犯人は倉持スミの兄と下男たち、スミが啓介先生に好意をもっていたから。だが、啓介先生と恵美の乗った小舟はかえってこなかった。で幕。
い、意外な幕切れ〜! 先生に目がみえないことを告白する恵美、その小舟の下にヒロシが言っていたジンベイザメらしきのがいたけど、まさかこんなユーモラスなサメに襲われるとは。。明るいナナのキャラに合わない悲しいラストだ。さほど活躍しなかった啓介先生が、最後には恵美を東京へ手術につれていくのだと思ったんだがな〜。。




