発行:2005年12月15日 マガジンハウス B6ハードカバー 229頁
赤塚先生が亡くなったのが2008年だから、それより約3年前に発行された本。当時、赤塚先生は闘病中。そのため、この本は励ますムードが強い。出版側は、もう亡くなることをみこした伝記ものを意図したのではなかろうか。実際、赤塚先生は回復されることなく、他界される。
赤塚マンガマイベスト3をあげてみると、
1. おそ松くん
2. おた助くん
3. もーれつア太郎
となる。
子どもの頃は一番好きなマンガ家で、先生が「ギャグの王様」と称されることに何ら異存はない。が、これら3作品は、ギャグマンガではなく、楽しい生活マンガとして読んでいた。当時は、読んで笑うことはなかった。(今読むと、声を出して笑えるけど)ニャロメなんかも、現実に都会にはこういうネコがいるのだろう、などと思っていた。。だから、おそ松くんでもキング連載分は好きでないし、代表作である「天才バカボン」もそれほど好きではない。
おそ松くんの連載中に、赤塚・長谷・古谷先生でのグループ討議でアイデアを生み出す方式が確立したようだ。確かに、おそ松くんの初期こそ家庭ユーモア的だが、やがてナンセンス性の高い洗練されたギャグマンガになる。
内容は、けっこう知らないことも描かれており、マンガなので読みやすい。これの基になった本に、『漫画に愛を叫んだ男たち』というのがあるようだが、マンガじゃないのでパスだな〜。