長谷邦夫

長谷邦夫●赤塚不二夫 天才ニャロメ伝

8e59717d.jpg

5ce51626.jpg

59784c89.jpg

e108945f.jpg

発行:2005年12月15日 マガジンハウス B6ハードカバー 229頁

赤塚先生が亡くなったのが2008年だから、それより約3年前に発行された本。当時、赤塚先生は闘病中。そのため、この本は励ますムードが強い。出版側は、もう亡くなることをみこした伝記ものを意図したのではなかろうか。実際、赤塚先生は回復されることなく、他界される。

赤塚マンガマイベスト3をあげてみると、
1. おそ松くん
2. おた助くん
3. もーれつア太郎
となる。

子どもの頃は一番好きなマンガ家で、先生が「ギャグの王様」と称されることに何ら異存はない。が、これら3作品は、ギャグマンガではなく、楽しい生活マンガとして読んでいた。当時は、読んで笑うことはなかった。(今読むと、声を出して笑えるけど)ニャロメなんかも、現実に都会にはこういうネコがいるのだろう、などと思っていた。。だから、おそ松くんでもキング連載分は好きでないし、代表作である「天才バカボン」もそれほど好きではない。

おそ松くんの連載中に、赤塚・長谷・古谷先生でのグループ討議でアイデアを生み出す方式が確立したようだ。確かに、おそ松くんの初期こそ家庭ユーモア的だが、やがてナンセンス性の高い洗練されたギャグマンガになる。

内容は、けっこう知らないことも描かれており、マンガなので読みやすい。これの基になった本に、『漫画に愛を叫んだ男たち』というのがあるようだが、マンガじゃないのでパスだな〜。



長谷邦夫●忍法帖1964

2eb2e827.jpg

8ea1a2cf.jpg

7f890384.jpg

54f5ce6e.jpg

発行:1964年3月頃 文華書房 現代忍者シリーズ4

ながヤン先生というと、しびれのスカタンかなぁ。パロディ物は、あまり好きではなかった。それより私にとっては、赤塚作品のスタッフとして、お世話になっていると感じる。。

これは、タイトルにあるように1964年の発行。「1964」の現代忍者シリーズはいくつもあるはずだが、全部が1964年製なのだろうか。

大神一族の首領候補、飛彦は狼男に変身して人殺しをしてしまうことを悩んで、解剖あるいは自殺を考える。飛彦を慕う少年、ムササビは狼つきを直す方法の書かれている忍法帖を盗んできたが、忍者に取り戻される。

飛彦はその忍法帖を求めて、一族の根拠地である木曽の山奥へ。ムササビ・医師の滝川も後を追い、さらに刑事も追ってくる。

木曽では、飛彦の父である首領が暴動を企てていた。古くから日本に住んでいた、サンカ・マタギ・アイヌと組んで、自衛隊の一個師団を集合させる。東京へ向かい議事堂・放送局・テレビ局を占拠しようという作戦だ。

飛彦は仲間になったふりをして、暴動を阻止するが、首領とともに死んでしまう。

最後のコマがカッコイイけど、それまではいまひとつ感情移入できない。。



カテゴリ
月別アーカイブ