発行:1965年4月頃 若木書房 風船No.7 より
表紙では “鳥海やすと” と記してあるが、目次とトビラでは “みなみかつみ” だ。たぶん表紙→4色ページ→1色ページの順で入稿しなければならないはずで、表紙入稿後にペンネームを変更されたのだろうか。絵柄から別人ではないことは明らかだ。(ちなみに表紙2番目のクドーシゲオ先生、中身はオオトモヨシヤス先生に差し代わっていてこちらは別人だ)
写真屋のたっちんと、モモ子のたくらみで、松木くんと一緒に写った写真を五百円で買わされたけい子。しかし、まんざらでもなかった。その写真を弟が松木くんにあげてしまう。翌日、登校途中で松木くんに会ってやつあたりしてしまい、帰って学校を休む。松木くんがたっちんとモモ子をともなっておみまいに来る。松木くんの指示でたっちんは五百円を返し、写真をやぶる。けい子は、なにもやぶかなくてもよかったのに、と思うのであった。
他愛ない話だが、強弱のある線と独特なテンションのポーズがいい。