なツマグ

最初のデータ行で一番多い「A5判130頁前後」は省略

巴里夫

巴里夫●あやめ島

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発行:1963年6月頃 若木書房 泉6 No.61より

少女が着物姿で出てきたりして、何とも古さを感じるけど、簡潔に描かれた背景が良いネェ〜!

島で海女をしているおばあちゃんと暮らす、はやみ。びんぼうでテレビはないし、ワッペンもかえない。だが、同じ境遇のゆき子と、はげましあってあかるくすごしていた。

はやみの母がかえってきた。あたらしい父は、東京でも一流の会社につとめるお金持だった。ゆき子はねたましくなり、はやみとつきあうのをやめる。

はやみが東京へ発つ、港からの出航の汽笛を聞いたゆき子は、港へむかってかけだす。去っていく船をみて涙するゆき子、そこへはやみが。どうしてもゆき子にあいたかったはやみは船にのらなかったのだ。はやみ一家は乗船を一日のばした。はやみとゆき子はいつものように、あやめの丘でうたうのだった。で幕。





巴里夫●コーラスでハイ

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発行:1965年11月頃 若木書房 ごきげんシリーズNo.22

巴先生はミュージカル仕立てが好きだな〜。ごきげんシリーズも22冊目、絵も話もすっかりこなれていて申し分ない。

トン・チン・カンの女子コーラストリオ “ミリキーズ” とドン・ガラ・ガンの男子コーラストリオ “ボンボーンズ” が対立する。先生からけんかのばつとしてトンとドンは庭そうじをいいつけられる。そのそうじで二人は仲良くなったが、仲間の手前また対立する。

かわりにそうじをしたチンとガラ、カンとガンは仲良くなる。四人はトンとドンが仲なおりするようにハイキングにさそったがうまくいかなかった。歌のれんしゅうを四人でやり続けて元気がなくなった頃、ようやくトンとドンが参加してきて二人は仲なおりして、めでたしめでたし。


巴里夫●お友だち募集中

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発行:1964年7月頃 ごきげんシリーズNo.6

京子がボーイフレンドをさがす物語。野球部の松原くん、優等生の中島くん、転校生でハンサムな鈴木君を経て、結局幼なじみの真一がいちばんいいと。

最初の松原くんの件で真一に相談するときから結末は見えていたけど。サイクリングの雰囲気とか、友人ヤマチのボーイフレンドとの対比とか楽しくて、期待を裏切らない!





巴里夫●6年あひる組






発行:1964年6月頃 若木書房 ごきげんシリーズNo.5

学校が舞台な学級マンガ。母娘ものにまざっておてんばものが始まった頃ではないかと思うが、家庭を描かず終始学校とその周辺だけで物語が完結するのはなかなかのことだと思う。

6年1組はガアガアうるさくまとまりがないので、あひる組と呼ばれていた(あひるだと2組にしたいけどなぁ)。クラス委員のギレイとパパは、開校記念祭をがんばることでクラスをまとめようとする。が、練習がうまくいかず、結果はバレーボール・野球・コーラスともビリのぼろまけ祭となってしまった。ちゃんとした組にしたいというギレイの演説をきいて仲間があつまり、6人のグループができた。で、第一部終わり。

第二部は、全校一せいの学力・体力テストをがんばる話。6人のはたらきかけであひる組は全校一番になり、めでたしめでたし。

勉強をがんばって成績をあげて成功! っていうのが勉強ぎらいとしては受け入れがたいのだけど。。。




巴里夫●いま何時?






発行:1972年3月10日 集英社 りぼんマスコットコミックス 新書判 200頁

新書判になると表紙はしっかりやくに立つ。表紙絵を描いたのは巴先生だし、タイトル「いま何時?」は主人公すすきの口ぐせだし、作者名は "巴里夫" 先生にまちがいない。

三人姉妹の末っ子でまんが家志望のすすきが、次女すみれの失恋をさぐったり、長女さくらの婚約相手をテストしたり。そして、つくりばなしの恋愛物語よりこの身ぢかな家族のことをマンガにしたら、と気づいて自信作「三つの花びら」を完成させる。最後はさくらが新婚旅行にいくのを見送って、幕。


新書判コミックスを買いはじめたのは1967年頃。この本が出たのは1972年、まだ少年ものばかりで少女ものには手を出していない。友人からのりぼんの影響で、1974年頃から弓月光先生・一条さゆり先生中心に、りぼマスコから買いはじめた。その時、書店で他の漫画家作品もチェックした。この本も含まれていたかも、、だが、巴作品は妙な体のテンションが気にいらなくてパスしてしまった。。

この作品はB5判連載原稿を新書判に縮小してあるわけだが、それにしても貸本時代より線が細くなっている。洗練されてきている分、迫力が減ってきているように思えるナ。なんだか昔、巴作品を集めなかった言いわけがましいニャ。




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