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発行:昭和32年8月25日 きんらん社 きんらんまんが

A5ハードカバー95頁。昭和32年は1957年、ちょっと自分の好みには古い。1960年代のA5ソフトカバーでないとな、とあらためて思ったりした。

表紙は作者が描いたものだと思ったけど、違うのかな。このシリーズは、山本康代先生の口絵と巻末広告にある。

当然、表紙の女性が山びこ先生だと思うじゃないか。ちがった。。山びこ先生は、みずえの父。岩山の道をひろげようと一人つるはしを持ち、コーンコーンと響かせながら工事をしていて、事故で死亡。その後任にやってきた川上先生も、つるはしを持つ。この2人のことだろう。

工事に反対する山の行者はたたりがあると迷信をふりかざすが、実は部落の対立を利用してもうけていた。最後はそれがばれて、トンネル工事がはじまる。で、幕。

主人公のみずえはミカンのような楕円顔で、ぼんやりした感じだが、可愛くないこともない。手足はゴム人形のようにくびれがなく、太め。手先は丸く指がかなり省略されている。あ、やはり表紙は島のりひこ先生自身の絵じゃなかろうか。

時代は古いが、絵は達者でていねい。気持ちのよい明るさがある。話は部落問題と迷信がからみ、何かベースになるものがありそう。で、あまり楽しくない。楽しいだけのホームドラマまんがは、今村洋子先生のチャコちゃんあたりから、ということになるのかなあ。