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発行:2007年6月2日 マンガショップ マンガショップシリーズ168,169

限られた場所でがんばる、といったシチュエーションがとても好きだ。この作品の舞台は広大な宇宙だが、少年少女たちの乗るフジ1号が、限られた場所なのでいい感じ! 上部に出た観測ドームが豆粒ほどに感じられ、さらにその中に豆粒ほどの人間がみてとれるので、小島ほどはあろうかという宇宙ロケットではあるが。

マガジン派ではないし、劇画よりマンガといっていたけど、実はさいとう作品はけっこう好きだ。代表作ゴルゴ13は、歯医者に行く目的として楽しんだし。

少年たちが忍び込んだフジ1号がテストに出発。艇は暴走し銀河系からとびだす。宇宙線にやられてパイロット2人が死んだ。残った1人の東郷先生が少年たちを指導していく物語と思いきや、あっけなく死んでいく。が、東郷先生はテープレコーダーに操縦法を残していた。サブタイトルに「宇宙漂流記」とあるよう少年たちの旅が始まる。少年少女6人に、しっかり個性があり感情移入できる。

「ゆがんだ空間の星」、そこからくっついてきたらしい珊瑚のような「恐怖の宇宙生物」、そしてタコのようなゼロミック星人との出会いで、上巻は終わる。下巻では、ゼロミック星人と話せるようになり、その敵ゾル星人が登場。山川がゼロミック星で迷うシーンは本筋には関係ないが、奇妙な生物が多数登場してきておもしろい。最初はだまされたが、ゾル星人は侵略者だと判明。

よくぞ6人そろって、ゾル星人の都市から脱出できたものだ(1人くらい死んでも、、)。さらにたった6人だけで、ゾル星人をやっつけるのか〜、と思ったが、そうはいかず、大群に挟み撃ちにされる。宇宙のひずみではないかという壁に突入して脱出成功。つきぬけた別の宇宙こそ銀河系という結末かと思ったが、ただのちがう宇宙。少年たちの宇宙漂流はつづくのだった、で幕。

上下巻末に「地下大陸」前後編が収められている。恐竜が存在する地下大陸が描かれているが、雑誌からのスキャンらしく画質が荒いのが気になった。