なツマグ : 古賀新一

2012/10/3118:15

カテゴリ: 古賀新一

古賀新一●虫少女

発行：昭和43年3月1日　集英社　りぼん3月号ふろく　B6判　64頁

古賀先生の画風が確立されていくのはけっこうだが、どうもこの目の形、内側へ凹んだ表現に違和感を感じるなぁ。

麻梨は入院中、古い洋館から少女の姿がみえなくなったのを不思議に感じていた。ある日、弟の正ちゃんとその洋館に招待された。かくれんぼをしていて正ちゃんは冷蔵庫からでられなくなり死んでしまう。洋館にいた少女の名はエミ。麻梨の部屋にあらわれた不気味な化物の正体は、継母が冷蔵庫にとじこめて殺したエミの魂が正ちゃんの死体にのりうつったものだった。エミの継母はみにくい顔になった麻梨を見て、ショック死、、で幕。

sumide

2012/05/1322:27

カテゴリ: 古賀新一

古賀新一●白衣のドラキュラ

発行：1971年8月17日　ひばり書房　ひばりコミックス　新書判　194頁

カバー見返しに古賀先生の言葉として、「前の作品『白へび館①②』で、あの手この手～」と述べられている。するとこの本は白へび館に続く発行なのか、それにしては間があきすぎのような。版を重ねても “初版” と表記するひばり書房だからだな～。。

病院で綾子と同室の由起子が血を吸われて死んでしまう。婦長、医師の倉島、怪しい人間が色々出てくるが、真のドラキュラは一番信頼していたユミ先生だった。婦長の母親にしては若すぎるユミ先生だが、イギリスに寄宿していた時に大コウモリに襲われてドラキュラ化したのだった。最後は、人食い花となったもう一人の娘とともに館ごと火をつけられる。

巻末に「妖蛾」という短編も収録。

sumide

2010/12/2722:08

カテゴリ: 古賀新一

古賀新一●まだらの毒ぐも

発行：1973年8月25日　ひばり書房　ひばりコミックス30　怪談シリーズ7　新書判　196頁
巻末に、短編「暗い穴の中で」収録

加代子の父が南米から持ち帰った植物に、めずらしい毒グモがまぎれこんでいた。毒グモにかまれ、父母はくも人間になってしまう。そして、加代子もくも少女になってしまう。

舞台はクモのたまごを生みつけられた、いとこの美紀の家。美紀の弟の秀ちゃんがクモに襲われたp108から、p109になると、何といきなり助かっている。落丁というか、火の力でクモ人間とその支配力を追い払えるくだりがあったはずだと思う。

クモの子どもは焼かれ、美紀一家は旅行へと。くも少女の加代子は、復讐のためついていく。部屋や風呂場で美紀が狙われるが、からくも助かる。

鍾乳洞で秀ちゃんと入れ替わったクモ人間が一家を襲う。逃げる美紀たちのクルマのブレーキをきかなくしたのは、トランクに忍び込んでいたクモ人間だろう。一家はクルマから飛びおり、燃えたクルマでクモは死んで、元にもどった加代子が助け出され、めでたしめでたし。

まあ、いくらでも続けられそうなストーリーだが、加代子家、美紀家、旅館から鍾乳洞とほどほどに舞台が変わり、あきさせず163ページで、うまくまとまってくれた。

sumide

2010/05/2001:01

カテゴリ: 古賀新一

古賀新一●白へび館

発行：昭和43年6月15日、7月30日　ひばり書房

新書判初期のひばりコミックス。まだカバーに黒枠がついていない頃だ。3段組なので、貸本形式の書きおろしかと思ったが、次号へつづく、そのつづきらしきシーンがあるのでどこかで連載されたものと思う。

古賀新一先生といえば、チャンピオン読者だった私にとっては「エコエコアザラク」なのだけど、この楳図かずお先生風で艶のある線もいい。

ドライブ中のクルマにひかれた白へび。その一族が仕返しをする話。白へび館という館は、1巻最初に出てくるだけでその後舞台は、昭子の家、病院、養鶏場を営むおばさんの家と移っていく。人気が出たので連載が延長されたのだろう。

へびをひいたのは昭子の父なので、父自身に復讐すればよさそうだが、ねらわれるのは娘。父がいくらへびの苦手なタバコを吸っているとはいえ、、、おっさんがキャーキャー言いながら逃げまわるようなマンガは絵にならない、と何かで読んだのがその理由とは思うけども。。。

最後に「第3部にご期待下さい」とある。これで完結して3巻は出ていないはず。後の版では、直っているのかな？？

sumide