丘野ルミ

丘野ルミ●ウルトラCで行こうぜ

ウルトラCで行こうぜ_01

ウルトラCで行こうぜ_02

ウルトラCで行こうぜ_03

ウルトラCで行こうぜ_04

ウルトラCで行こうぜ_05

発行:東京漫画出版社 定価200円 バンビブック

春子たち四人組のグループ、ウルトラCがほら穴にためておいた食物をみんな食べられた。犯人熊太郎は母を亡くし、九州からでてきて嵐山親方の部屋に入門したが、いくじがないと破門されたのだった。春子たちは同情して友達になる。

ゴン太の家にとまった熊太郎は、大食いと大いびきで追い出され、翌日から一郎の家のはなれにとまる。一郎の家はテーラー、お客さんのしつけ糸をとってしまい洋服がバラバラに。春子の家は材木屋、いじわるされた先輩を助けたことで、うまく働きながら住みつける。

材木屋の仕事で満足している熊太郎を、春子たちは嵐山親方に会わせるために連れ出し、門前で断食しろとおいてくる。絶望した熊太郎だったが、パラリンピックの選手が練習をがんばる姿をみてはずかしくなる。数か月後、春子たちに手紙が届き、嵐山親方に許されて入門し毎日猛げいこをしていますと、で幕。

丘野先生らしい楽しい作品。メケ子の家で世話になるくだりもほしかったけど、ページが足らないか。。



丘野ルミ●うすのろ学級

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うすのろ学級_02

うすのろ学級_03

うすのろ学級_04

うすのろ学級_05

発行:1964年5月頃 東京漫画出版社 バンビブック

ママとあだ名される学級委員の順子。グループのへんせいがえがあり、クラスのやっかいものモーさんこと安吉といっしょの二班になる。減点法で評価されるのだが、モーさんは遅刻と宿題をやってこない。二班は一番びりとなる。

飼育部の部員になったモーさんは、動物のめんどうをみるため早起きして遅刻をしなくなる。卵泥棒にきた不良中学生をみんなでやっつけ二班の仲がよくなった。父親が再婚の決意をして、モーさんは宿題をやる時間もできそうだ、でめでたしめでたし。

一人百点の点数をあたえられ、減点されないいいグループにするためみんなでがんばる、というちょっと変なシステムがおもしろい。





丘野ルミ●いじめっこ同盟

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発行:東京漫画出版社 定価190円 バンビブック

転校してきたみどりの父はデザイナーをめざしていた。コンテストに落選したことをいじわるなよし子は黒板に書いてみんなに知らせる。みどりとゴン太は机にドクロを入れ、机をあけたよし子はきぜつ、しかえしは成功。

よし子の姉はみどりの父に自社の仕事をたのむ。発表会にモデルとして、みどりとよし子が出演。そこでなかなおりしてめでたしめでたし。

同盟をくんでいじめっことなったのは主人公みどりの側だが、それほど大げさなものではないネ。敵役のよし子、背が低くて丸顔なのでさほど悪くみえない。みどりとよし子を逆にしたほうが、それぞれの弟や姉と似ていて姉弟・姉妹らしく見えるのに。。




丘野ルミ●ひき逃げ犯人

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発行:東京漫画出版社 定価230円 サスペンス・ロマン B6判 124頁

シリーズ名が「青春ロマン」でなく「サスペンス・ロマン」となっている。内容が犯罪ものだから “青春” はちょっとそぐわないか。

少年は盗んだ車で女性をひき殺し、逃げて崖から転落。部落の子どもたちに救われる。傷はかすり傷だったが記憶を失ってしまった。「昇」と名づけられ、分校の女先生と仲良くしながら山で暮らす。助けてもらった子のひとり、花子が谷に落ちる。昇は命がけで助けた。そのうわさを聞きつけた新聞記者の轟がやってきて、昇の正体に気づく。町へおりた時、先生も事実を知る。昇は何かおかしいと感じていた。数日後やってきた轟に聞いて、自分がひき逃げ犯、山本一郎だと知らされる。昇は逃げ出し、車にはねられそうになって倒れる。そこでひき逃げ直後、崖から転落した時点の山本の意識に戻る。また逃げる山本は、警察犬に追われ崖からすべり頭を打って死ぬ、で、幕。

ありがちな物語。絵も固い劇画調で可愛げがないなあ。。



丘野ルミ●一番うれしい日

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発行:1963年5月7日 東京漫画出版社 バンビブック

1963年のバンビブック、現代っ子シリーズの丘野先生画風がほんの少しめばえてきている。

母と姉弟3人暮らしの弟・イッちゃんは母と姉がいない間、お隣のおじいさんにあずけられていたが、植木をハサミで切ってあずかってもらえなくなる。イッちゃんは、ばた屋の子を家に連れてきて、ご飯を食べさせ仔犬をひきとる。
ここまではイッちゃんにまつわる話と思ったが、全体は母親メインだった。成り行きで話の方向が変わったか、いや表紙では母親がメインっぽいな。それらの間をとりもつのが、姉のナナ。

母は会社の集金をすられてしまう。責任をとろうとしたが、親切な課長さんはこっそりたてかえて金は戻ってきたと告げた。課長は、ナナたち姉弟も一緒にドライブに連れていった。会社でねたまれた母は、課長にめいわくをかけると今度こそ退社した。すられたお金がもどって、母は課長が自分にずっと好意をもっていたことを知る。新しい会社に勤めはじめて一か月、母は倒れる。

このパターンだと2つの結末が考えられる。
1. 母が死んで、姉弟は課長さんにひきとられる。
2. 母は回復し課長さんと結婚してめでたしめでたし。
結果はどちらでもなく、話はそこまで進まない。見舞いにきた課長をナナは見直し、母の病気がなおったら、お父さんになってとおねがいしようと決めたのだった。まあ、2番目の方向といえるだろう。





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