発行:昭和32年12月1日 光文社 少女12月号ふろく こわくてかなしいマンガのご本「リコちゃん」より A5判 32頁
原作:上野治子
うちのすみを「リコちゃん」・わたなべくにを「白雪の歌」に比べると、動きの少ない地味な話。でもまあ32頁以上には感じる濃い内容ではある。原作のおかげもあるだろうか。絵は、まだちょっと今村洋子先生らしくない感じ。もう少女本誌に「クラスおてんば日記」を連載されていた時期なんだがな、、この作品は今村つとむ先生のペンも入っているんだろうけど。
列車事故で父母を亡くすセツコ。ママは死ぬ間際にほんとの親でないことを明かす。ほんとの父は満州で死んだが、母は生きていると。「乙女のいのり」が流れるかたみのオルゴールのふたのうらから、ほんとの母の名はゆかりだとわかる。
義父の友人だった天野家で女中としてはたらくようになったセツコ。天野の息子・しげるがねこをねらってなげた石が、隣の玉木家のおばあさんにあたる。セツコとしげるはおばあさんの世話をしにいくようになり、次第にうちとけていく。ある日おばあさんは、しげるが聴いていたオルゴールを見て、おじいさんが娘・ゆかりにかってきたものだと。セツコはおばあさんの孫だとわかり、めでたしめでたし。(母・ゆかりは亡くなっていたのだけど)
























