発行:1968年10月頃 ひばり書房 B6判 124頁
表紙をp1と数え、裏表紙を入れてちょうど貸本定番の128頁となる。せこい水増し的ノンブル付け、定価は230円もするのに。。マンガ作品は、p5〜p121に収められている。p6ナレーションに「一頁の表紙の人、この人は私の友達高崎妙子さんです。」とある。表紙とはトビラのことを指すのだろう。そのトビラには "ー5ー" と振られているのだから、編集は気を配るべきだったろう。校正などちゃんとしていなかったんだろうなァ。。
クラスのグループで行う歴史研究のテーマに、妙子の邸の庭にある不思議な猫橋が選ばれた。委員長の勝っちゃん(治とも呼ばれている、勝山治なのかナ)が、その橋を渡るとめまいがして転落、命はとりとめた。妙子の入れたジュースを疑ったトン子が死ぬ。医者のしらべではねむり薬を飲んだらしい。
妙子はトン子の追悼の会を、ふぐ料理店でひらく。そこで佐代が倒れて死ぬ。原因はふぐ中毒だった。妙子を疑うトン子の兄は治とともに猫橋へ。そのそばにある地下水の水で顔を洗った妙子は、顔がドロドロに溶けたようになる。妙子があやしいという推理はあたらなかっと、二人は帰っていく。だが妙子の顔は化粧でつくったもので、ばあやもグルだった。
妙子はストローの中に青酸カリをつめて、細川さんを殺す。次はお君を毒薬の入った氷で殺そうとするが、勝っちゃんとトン子の兄が来て失敗。
疑う勝っちゃんとお君に猫橋のひみつをおしえると、妙子はなわで二人の手足をしばる。動機は、勝っちゃんたちの祖先が高崎家の祖先をしばり首にしたことへの復讐だと。勝っちゃんとお君はめまいをおこし、池に落ちて死ぬ。猫橋のひみつとは、水車と竹音の調和、そして水に写った月の波紋によって、さいみん術がかかるようになっていることだった。
だが、ばあやは「おじょう! へまをやりましたな」と。ラスト、ウ〜ウ〜とサイレンの鳴る中、雨が降ってきて、トン子の兄がコップに残っていた氷をしらべたのだとナレーションが入る。
猫の呪いがかかる橋と思って読んだが、猫の背のような橋、あるいは猫のひたいほどの小さな橋ということだろう。絵も構成も冴えていて、中盤で妙子とばあやが犯人とあかされるのもいい。復讐は、トン子もだが、まずその兄にすべきものだと思うが。。
























