別れの唄_01

別れの唄_02

別れの唄_03

別れの唄_04

別れの唄_05

発行:兎月書房 定価160円

背表紙とトビラでは “たなか・久” だが、奥付では “田中久” になっている。たぶん “田中久” が本名で、“たなか・久” がペンネームだろう。まだまだ1950年代をひきずっているような絵なのが残念だが、定価160円だと1961年頃だから仕方ないか。

ゆう子は死んだときかされていた母にであう。危篤の父に会わせるために迎えにきたのだったが、おじいさんは行かせなかった。夫が心配なので母は一人で東京へかえる。その後、電報で父が死んだしらせが。ゆう子は一人で東京へいく。上野駅でさいふと母の所書きをすられたところを、親切なおばさんが送ってくれた。が、行き先はバーで、そこにゆう子は三万円で売られた。女主人の目をぬすんで、ゆう子は逃げ出す。雨の中、必死に走りつづけて倒れてしまう。警察に発見されて病院にはこばれるが、死んでしまう。

p98で主人公のゆう子が死んだ。。まだページはかなり残っているぞ。この頃の少女漫画には、死んだ人間が生きかえるような展開はない。母とおじいさんがゆう子を回想するにしてもそんなにページは必要ないだろう。考えられるのはこの話は早々に終わって、残りのページには別の作品が収められること。

さて、ページをめくると、、p100-101は「娯楽室」で、マンガのかき方がのっている。次ページから第二部かと思いきや、p102からは「妹よ泣かないで」江島美行という別の短編が収められていた。。予想どおりだけど、「別れの唄」のラストがp99ってのは、、あまりにも尻切れ・・・・