発行:1965年9月頃 若木書房 きょうだいシリーズ
父の親せきに不幸があり、両親はいなかに遠出。洋子は、兄の五郎と迷い犬の飼い主をさがしはじめる。
さほど大事件の起きない、しみじみとした生活ものが好きだ。が、なにしろ福島先生なので、簡単に犬など殺しかねないから、ヒヤヒヤもんだ。。実際、主人公の洋子にしてからが、乱暴に犬をけとばすシーンがあるし。。
洋子の友人、鉄平がドブと名付けた黒い犬を探していたが、結局ちがう犬のことだった。洋子家で飼おうとしたが、父が犬ぎらいだと五郎が思い出した。五郎の友人、野中が飼い主に決まり、もらわれていったが、うるさくしたり、赤ちゃんの手をかんでしまったり、でダメ。結局、鉄平とケンカしている時に出会った老人が飼っていた子犬ロンだったので、無事飼い主のもとへ戻り、鉄平のドブもみつかる。(偶然にも、野中がつけた名前も「ロン」。。)
後半の解決へむかうシーンがずっと雨で、雰囲気が盛り上がっていい。老人とロン、鉄平とドブは自動車で去っていった。で、最終ページ、雨の中またやってきたロンが、洋子家の戸をガリガリする。そして、最後の1コマで、雨はあがる。



