野にさく花はしっていた_01

野にさく花はしっていた_02

野にさく花はしっていた_03

野にさく花はしっていた_04

発行:若木書房 定価240円 ひまわりブック463「アリゾナの白いばら」より B6判 29頁

ひまわりブックも終わり頃、B6判となり巻頭カラーは2色となっている。これに4段組の小さなコマどりが入りチマチマしている。書き下ろしではなく雑誌掲載されたものを縮小して載せているようだ。しかしこれは縮小しすぎ! 天地小口に余白多すぎ! すでに新書判CMコミックスが出ている時代なので、新書判用縮小率と間違えたか、どちらでもいけるようわざと小さい方に合わせたかだが、後者のような。。

エロ劇画家としても有名な保谷先生だが、マンガ・劇画よりも少女フレンドのきれいなカットが記憶にある。その少女フレンドに載った作品集のようだ。「アリゾナの白いばら」は、漫画でウエスタンの本格少女物ははじめてと述べておられ、大好きな作品の一つだそう。次の「ミワのしあわせ」はよくある母娘もの。そして「野にさく花は…」は、じっくりと読んでほしいという、芸能界ものだ。

大芸能会社、東京プロの社長令嬢は後のエロ劇画キャラの顔立ちだ。まだ、エロくはないけど。そのおじょうさんにみそめられ、バンドボーイの二郎はブルーボーンズで売りだす。グループサウンドの新しいスタイルを考えていた二郎はおじょうさんにロボットあつかいされ、東京プロをやめる。同棲していた晴美のアパートにまた戻り、流しをつづけ有線放送に認められるようになった。東京プロがカムバックをすすめにきたが断る。晴美にプロポーズした直後に二郎は刺されて死んでしまう。犯人は東京プロの手下が差し向けたのだった。おじょうさんはそのやくざものを首にして、二郎が好きだったのにと後悔する。野に咲く花は知っていた。少年のかえらぬことを…