巴里夫

巴里夫●6年あひる組






発行:1964年6月頃 若木書房 ごきげんシリーズNo.5

学校が舞台な学級マンガ。母娘ものにまざっておてんばものが始まった頃ではないかと思うが、家庭を描かず終始学校とその周辺だけで物語が完結するのはなかなかのことだと思う。

6年1組はガアガアうるさくまとまりがないので、あひる組と呼ばれていた(あひるだと2組にしたいけどなぁ)。クラス委員のギレイとパパは、開校記念祭をがんばることでクラスをまとめようとする。が、練習がうまくいかず、結果はバレーボール・野球・コーラスともビリのぼろまけ祭となってしまった。ちゃんとした組にしたいというギレイの演説をきいて仲間があつまり、6人のグループができた。で、第一部終わり。

第二部は、全校一せいの学力・体力テストをがんばる話。6人のはたらきかけであひる組は全校一番になり、めでたしめでたし。

勉強をがんばって成績をあげて成功! っていうのが勉強ぎらいとしては受け入れがたいのだけど。。。




巴里夫●いま何時?






発行:1972年3月10日 集英社 りぼんマスコットコミックス 新書判 200頁

新書判になると表紙はしっかりやくに立つ。表紙絵を描いたのは巴先生だし、タイトル「いま何時?」は主人公すすきの口ぐせだし、作者名は "巴里夫" 先生にまちがいない。

三人姉妹の末っ子でまんが家志望のすすきが、次女すみれの失恋をさぐったり、長女さくらの婚約相手をテストしたり。そして、つくりばなしの恋愛物語よりこの身ぢかな家族のことをマンガにしたら、と気づいて自信作「三つの花びら」を完成させる。最後はさくらが新婚旅行にいくのを見送って、幕。


新書判コミックスを買いはじめたのは1967年頃。この本が出たのは1972年、まだ少年ものばかりで少女ものには手を出していない。友人からのりぼんの影響で、1974年頃から弓月光先生・一条さゆり先生中心に、りぼマスコから買いはじめた。その時、書店で他の漫画家作品もチェックした。この本も含まれていたかも、、だが、巴作品は妙な体のテンションが気にいらなくてパスしてしまった。。

この作品はB5判連載原稿を新書判に縮小してあるわけだが、それにしても貸本時代より線が細くなっている。洗練されてきている分、迫力が減ってきているように思えるナ。なんだか昔、巴作品を集めなかった言いわけがましいニャ。




巴里夫●白ゆりの旅





発行:1963年1月頃 若木書房 ひまわりブック158

昔、弓月光・一条ゆかり先生中心にりぼんマスコットコミックスを買い始め、次の候補に巴里夫先生も入っていた。でも巴作品の妙に変な斜めの体勢が受け入れられずパスとした、馬鹿な判断だったなぁ。。この作品はまだそんな体勢はない頃、時おり歌と踊りのシーンが入る巴先生お得意のミュージカルマンガ。

両親を亡くし、屋台ラーメンを営むおじいさんを助けて暮らす姉妹。妹・美保は、クラスでいじわるされてママがほしくなった。姉・由紀がママになると宣言したが、うまくいかなかった。おばさんから美保をもらいたい夫婦を紹介される。1度目は由紀が妨害したが、2度目の夫婦のうちにもらわれていった。が、やはりうちがいいと帰ることになりめでたしめでたし。



巴里夫●チビとノッポの物語

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発行:昭和41年7月1日 集英社 りぼんカラーシリーズ39 B6判 125頁

巴先生、「さよなら三角」いらいのりぼんカラーシリーズ再登場、と柱書きにある。「さよなら三角」は、ずっと前にカラーシリーズでよんだはず、、クラスメート関係をあつかったものだったようなそうでなかったような、あやふやであまりいい印象はない。(こういう時、ブログ記事にしとけば備忘録になるのだ、と思う)

チビのアコは、ノッポのおとうちゃんを、イカさないと思っていた。さんすうのテストが65点だったのをひにくられて、ついに絶交宣言する。けど、ひいきしていると思っていた弟をしかる公平さをもち、友人英一の父も同じイカさなさだと知り、絶交をとりけす。さらに、会社へ届け物をして、父のえらさを認め、姉弟で「おとうちゃん」から「おとうさん」とよぶことにした。父も大変よろこんで、めでたしめでたし。

特に大事件が起きることのないホームドラマで、まさに求めるジャンルであるのだが、もうちょいものたりない。姉妹やクラスメート同士のやりとりを、もう少し描いてほしかったな。



巴里夫●1969年賀状

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発行:昭和44年1月1日 小学館 少女コミック1月号より

この年賀状集をとりあげたきっかけはこれ。いや、巴先生ではなく、となりの田村セツコ先生なのだ。非常におしゃれなイラストは方々でみかけるけど、長編マンガ作品はないのかなぁ??
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